昆虫定期便 No.73
皆さま やっと秋の気配になり、夕方にはアオマツムシの鳴き声も聞こえてきました。
琵琶湖へ行って来ました。皆さん「琵琶湖は、川か湖のどっちか?」 ご存じでしたか?
琵琶湖の法律上の名称は「一級河川琵琶湖」。湖が付くから「湖(みずうみ)」だと思っていませんか?
私も先日のTVで初めて知り、びっくりしました。117本の川が琵琶湖に流れ込み、それが唯一の出口である瀬田川から宇治川を通り淀川へ。 つまり河川法上では、琵琶湖は河川の一部ということだそうです。ただ形状的に見れば、深さや沈水植物から湖とも言えるそうです。 結論は形状からすると湖もOKですが、河川法からすると淀川水系の「川」とされています。ややこしいですね。 右写真:JR高島駅前のガリバー像

*国土交通省の資料によれば、湖沼や池についてはスイスの湖沼学者フォーレルの説で区分されているだけとのことだそうです。


久しぶりに琵琶湖へ。目当てはオオサカサナエとメガネサナエと いうトンボ。サナエトンボ科のメガネサナエ属は日本に3種いますが、分布域が限定的。近畿地方では3種とも見られますが、上記の2種が琵琶湖周辺に、もう一種のナゴヤサナエは円山川水系に生息しています。特徴は腹部の端が横に拡がり「しゃもじ」のような形をしていることですかね。
当日は琵琶湖西岸の近江高島駅に集合。どういう訳か駅前にはガリバーの巨大な像。メンバー1人が車で高島まで来て琵琶湖岸へ移動。オオサカサナエもメガネサナエも湖岸の波打ち際に縄張りを持っています。琵琶湖も北の方へ来ると水も綺麗で海水浴場やキャンプ場が多く設置されていますが、そこは避け、ひたすら砂地のある場所を探し歩きました。飛翔が確認できても、人の気配ですぐに沖の方へ。しばらくして湖岸に戻ってきたりはしていましたが、撮影も捕獲もままならず炎天下で時間だけが過ぎていきました。午前中に、まず見つからないだろうと思っていたオオサカサナエを運良くメンバーがネットイン。(下:オオサカサナエのオス。左から全身、顔、腹部の端の写真)

午後は新旭町辺りまで湖岸を探しましたが成果なし。最期にもう一度、最初に行った湖畔に戻り調査。運とはこんなもの。着いた時はトンボの姿さえなかったのに、これで終わりかという時、目の前に飛んで来たメガネサナエのメスをネットイン。メガネサナエの方が、たくさんいるはずだったのですが。(*オオサカサナエもメガネサナエも環境省準絶滅危惧種)

メガネサナエ(上3枚)の名前の由来は、口の部分に黄色いアイマスクのような模様があり、これをメガネに見立てての命名だそうです(真ん中の写真の矢印)。両者の一番の違いは腹部7節の黄色紋(右の写真の矢印)かな。他にも腹部の黄斑が輪状かどうか等もありますが、要するにほんのわずかの違いなので、ネットインして確かめるしかないのです。



絶滅危惧種が見つかるなんてすごい腕です。
遭遇することすら難しいのに。
9月30日のくそ暑い中本当にお疲れ様です!
本当に垣田さんが「絶滅・・・」になりませんように!!