昆虫定期便 No.66

 今年昆虫科はチョウ・トンボがメインですので、遠くからでも撮影できるようにカメラを購入。 飛んでいる様子を撮影したくて挑戦していますが、何ぶん対象が小さすぎて枠から外れてしまいます。
添付写真は「タベサナエ」


☆トンボの観察から「ヤマサナエ」
 今年はチョウ・トンボを主に観察しています。トンボは写真だけで同定することは難しく、最終的には一度捕獲し、いろんな角度から細部の観察が必要となります。写真はヤマサナエ。よく似たのにキイロサナエがいますが、正面のL字の太さ、胸横の黒条、尾の先の上付属器と下付属器の長さ関係等が識別のポイント。遠くから撮影しただけでトンボの名前を同定するのは、同定できる角度から上手く写真を撮らないと、判別することは難しいですね。(5/3 箕面市白島)。

☆キバネツノトンボ(体長は25mmほど)
 先日、兵庫県加東市へキバネツノトンボの観察に。毎回目当ての昆虫を求めて行きますが、気持ちの中では「見られたらいいけど、まあ空振りかな?」という思いも半分。今までも必ず見られたということがホント少なく、この点が植物と違う昆虫観察の面白さでもあるのですが。
 まずこの昆虫、トンボと名前が付いていますがアミメカゲロウ目ツノトンボ科(幼虫はアリジゴクの形)。しかも全国16の県で絶滅危惧種に指定されているほど生息地も限定的なので、まあ珍しい部類でしょう。兵庫県はレッドデータCランク。今回も見られるかどうか半信半疑の気持ちで行きましたが、現地に着くと、すぐ「あっ!飛んでいる!」と感激でした。
 カゲロウ類はユラユラとひ弱な飛び方をイメージしますが、このキバネツノトンボ、名前にトンボと付きますが、飛び方はトンボ以上の猛スピードでミサイルの感じ。目で追っていても一瞬で見失います。見失ったという所で目をこらし探すと、茎や葉先に止まっているんです。 止まっている時、翅は閉じたまま(左と真ん中の写真)。翅の様子が分かるようケースに入れて撮影(右の写真)。前翅が透明、後翅に黄褐色の模様入っています。(ネットでは飛行している写真も出ています)。いなくなったと思えば、数分後にどこからともなく急に現れ、「そっちに飛んだ!こっちに来た!」と振り回されながら1時間ほど楽しませてくれました。

 この日はオグマサナエ、フタスジサナエ、タベサナエのサナエ系3種にニホンカワトンボも見られ早々に切り上げ。帰りに道の駅「東条」で地酒購入。何しろ山田錦の名産地ですから。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です