昆虫定期便 No.64

 皆さん、いろんな場所でお花見をされたことと思います。 昨年はサクラに合わせ、この時期に弘前城を計画し行ったのにサクラは既に終わっていました。その時々の運もありますが、これが自然のおもしろさかな。

 写真は、「ハマダラハルカ」


 待ちに待った昆虫科としての活動開始。今年の調査地を箕面と決めましたが、箕面は国定公園内で鳥獣保護地域。採集に関しては関係機関の採集許可が必要。加えて許可を得た上でそれに見合う報告書が出来るかといわれると、今年は5人という少人数になったこともあり無理と判断。加えて許可申請に必要な書類作成等に労力をかけたくないという事もあり、箕面公園内は撮影中心とし、メインの活動を箕面の余野川流域に。ここは国定公園外で面倒な手続きも不要。この地域でチョウ・トンボを中心とした観察活動に重きを置きます。
 3月29日、メンバーと箕面の滝を目指して今年度の活動をスタート。前日は大雨でしたがスパーガーデンの灯りにくる虫や滝道を歩きながら観察。
 まず春ならではの虫から

 箕面の滝道では箕面川に沿ってカゲロウやトビケラの種が見られましたが、これらの種はネット検索しても余り調査がされておらず、同定するには困難。この日も何種かを撮影しましたが同定に至らず、夏にある専門家の同定会に委ねます。
 ハマダラハルカは、見た目にはハエ目には見えませんがハエ目ハルカ科の虫。こんな科は今まで聞いたことなし。漢字で書くと「羽斑春蚊」だそうで、名前が示すように早春の3~4月に発生するとのこと。ただ成虫出現期間が10日間と短く、また採集例も少なく京都府では要注意種。日本特産の貴重種で、まず目にしない昆虫ですね。となると63号に書いた昨年のオオミズアオの運が、今年のスタート時から幸運をもたらしたのかな? 交尾中を撮影。
 ビロウドツリアブも春ならではの昆虫。これがいると春だなぁと感じます。モフモフでホバリングしている様子が見えない糸で吊られているからツリアブの名があります。飛行能力が高く、この体で瞬間移動する昆虫ですね。

 ホソミオツネントンボはトンボとしては成虫のまま越冬する珍しい種で「越年」の名がついています。春になるとオスは体色が青くなりますが、冬場は褐色で枯れ草に紛れ見つけにくいトンボですね。

昆虫定期便 No.64” に対して1件のコメントがあります。

  1. マツダユキエ より:

    こんにちわ!垣田さん
    箕面で昆虫採集はなかなか手続きがいるのですね。
    4月から3回くらい箕面に行っています。朝の6時ごろに野鳥のさえずりの大合唱を聞きに行きます。滝の所の駐車場は朝の8時20分くらいまでなら1時間100円です! ビジターセンターも車を停められますが9時からです。無料。
    これからはサンコウチョウの追っかけでまた、箕面にお邪魔しますので。松田

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