本は心 三冊の本

 意外と思われるかもしれませんが、私は大学の文学部に籍を置き、毎日必ず2回本屋に通う文学少年でした。まだ青年には成長していなかったと思います。そこで今回は、植物や野鳥のことではなく、最近読んで心に残ったものを紹介します。

 1冊目は、私のもっと好きな作家、浅田次郎さんの「母の待つ里」です。家庭も故郷もない還暦世代の3人の男女にきた<ふるさと>への招待。そこには、かけがえのない<母>との出会いが待っていた。※『飯さ食(け)のは生ぎでる間だけすけ、横着しねでの、手ェかげてこしぇねばならねのす。』 食べることは命そのものなのだ、と母は教えてくれた。P236  胸がまさに心底からあったまる本です。
 2冊目は、「青春の門」以来長い付き合いの作家、五木寛之さんの「雨の日には車をみがいて 改訂新装版」です。クラシック・カーと女性たちとの9つの青春・恋愛短編集ですが、※特筆すべきは、「エピローグ風のあとがき」で、『青春を弔う物語ではない。ぼくはそれを、ある時代に贈る言葉として差しだしたつもつである。』P313 『さまざまな車に思いをよせる友、そして未知の異性との出会いを夢見るすべての読者に、この本を捧げる。1988年夏 横浜にて 五木寛之』P314 ※これほど美しい「あとがき」を、私は知りません。

 

 最後に3冊目は、女優や歌手として活躍中の上白石萌音ちゃんの紙選びから始めた初めてのエッセイ「いろいろ」です。※とにかく言葉をすごく大切にしている。good。※家族でメキシコに住んでいた時、楽しかったレジャーの帰り、7歳の妹(萌香)が死に対する恐怖から突然泣き出し、姉妹で泣き続けた。P96 これが女の子? 男の子の親の私には、ただただ理解不能。
本は心を慰め、時には鼓舞し、私を支えてくれます。

散策

前の記事

神戸森林植物園の散策 
昆虫

次の記事

昆虫定期便No.36