昆虫定期便 No.44
皆様。元気に活動されていることと思います。9月も中旬だというのにまだ30度越えの真夏日の日々。
記録的な猛暑ですが、台風14号が通過すると秋の気配になるのかな。(※ただ日本列島縦断との予報も出ており、被害が出ないことを願います。)昆虫ではアカネ科のトンボが増えていますし、草原から虫の鳴き声。明らかに秋の景色になっていますね。(添付写真はゴホンダイコクコガネ)


今年昆虫科は池田市の細河で調査しています。細河は五月山の西側に位置し、五月山展望台への登山ルートもあります。最近どの地域でも野生動物の問題があり、この細河も状況は同じ。シカは頻繁に見かけますし、サルにも時々遭遇します。イノシシはまだお目にかかりませんが捕獲用の檻はたくさん設置されています。林縁内の下草は、シカにほとんど食べられていますので、 昆虫の宝庫と言われる地域ですが 、今はかなりその影響が出ているんだと思います。この野生動物の糞を食べるのが「糞虫 」といわれる仲間。センチコガネやカドマルエンマコガネはよく見られますので、今回はゴホンダイコクコガネを。とにかくカッコよすぎます。ただし拡大して見ればという条件付きです。姿は外国産のカブトムシ。 個人的にも姿だけならカブトムシやクワガタムシに負けていないと思います。
右がメス:よく見ると小さな角があります。 (矢印のところ)
こんなにかっこいいのに、今一つ人気がないのは、やはり糞の下にもぐっていることが多く、掘り起こさないと見られない(糞を 探してその下を 掘り起こすなんて滅多にやらないし、まあ変人と言われ 嫌われますし ね )。捕まえると死んだふりして動かない。まあこれだけ立派な角がありながら昆虫界のスターになれない 最大の要因 は 、やはり大きさでしょう。
糞虫は糞を食べ分解し森をきれいにし、その糞を植物が利用しやすい形にする 虫 ですが 、何しろ小さい 。 拡大して見ないと、 かっこよさが分からない。体長は1cm程で指先ぐらいですからね。 これではまず人目につくことすらないですね。今、 糞虫館の中村さんがシニア自然大学の「自然と仲間」に 糞虫シリーズ を投稿さ れています。 奈良公園に行けば すぐ 見つかると思いま すが、 細河で探し ・ 見た 時の 方が、何か嬉しさがありますね。






糞虫というとフンコロガシでファーブル昆虫記の洋ナシの形の糞球を思い出してしまいます。でも日本の糞虫は転がされないタイプなのですね。確かエジプトでは神様として崇められていたように思いますが。シカが増えても奈良の町がシカの糞にうずもれないのは糞虫様のおかげ。神様として大切にされる価値はあると思います。ゴホンダイコクコガネもかっこいいです!松田祐希江