昆虫定期便 No.42
コロナ感染拡大で活動自粛の連絡も入るようになってきましたね。昆虫科は、ほぼ個人活動みたいなものですから活動は継続です。 先日、熱中症になりかけました。お盆が近づき田舎に帰って草刈り。あまりの暑さで少し吐き気と指に痙攣が。すぐ保冷剤で体の各部を冷やし大事に至らずに済みましたが。最高気温と野外の気温は5度は違いますね。野外の活動では、ついつい無理しがちになります、皆さんくれぐれも気をつけて活動を!

3年前、初めてこのカミキリムシを見ました。それ以来、ずっと憧れのカミキリムシです。一度この色合いを目にすると、誰だって憧れますよ。私が「最も美しい甲虫は何?」と聞かれたら、間違いなくこのルリボシカミキリを挙げますね。青地に黒い水玉模様。色彩美はトップクラス。よく見ると体の青色と触角の青色は異なる色ですし、触角の黒は毛ですよ。
今、カミキリムシに興味があるのも、この出会いがきっかけですからね。学名は、「Rosalia batesi 」。Rosaliaは美しい乙女を象徴する女性名だそうで、この虫の美しさを表現すべく名付けられというから納得できます。あれからずっと探し続けました。同じ時期に毎年何度も見つけた場所へ行くも空振りの連続で、久しぶりの再会でした。ゴマダラカミキリやシロスジカミキリ等は生きた木をかじり農業や林業の害虫として嫌われますが、ルリボシカミキリは古木をかじって産卵し、幼虫は朽木を食べて成長するので、環境にやさしいカミキリムシの部類だと言えますしね。でも悲しいかなキンカメムシ類と同じで、ルリボシカミキリも死後は、この美しい青を失しなってしまいますので、標本では本来の色を知ることはできないんですよ。昆虫シリーズの記念切手第1集にも登場しています。
実は1週間前にも同じ木で見たのですが、その時は捕虫網がとどかず飛んで逃げられ無念。出会えるかと淡い期待をもって同じ木を見に行くと、またしても頭上の高い所に。その時は何となくキスジトラカミキリかな?と(ヤノトラカミキリ) (キスジトラカミキリ) 見ていると、なんと幸運にも上から降りてくるではありませんか。
昆虫採集は偶然と運が必要。「あれ?キスジトラの模様と違う!」 違いは黄色のひし形の帯。ハチに擬態しており動作もハチそっくり。私にとっては初めて見るカミキリ。昆虫科の仲間からは「ルリボシより、こっちがホームラン」との事。阪神ファンにも矢野監督が今年限りで辞任なので、このネームの価値は今年のみですね。
昆虫科のメンバーに聞くと「イチジクの木にいるから」と。図鑑でも普通種と書かれてあるものの見たことなし。イチジクと言われても採集時のモラルが。大切に育てておられる木を探すと不審者になりかねないですからね。ところが違う種を探している時、偶然にも網に。採集が運といわれる所以。飼育観察していましたが急に死に、朝、気がつけば体はバラバラ。標本にもできず不運に。
(※ルリボシ、ヤノトラは細河、キボシは道場で採集)
まだまだ見つけていない普通種のカミキリが多くあり、ひたすら樹を見て探しています。






