金剛山 探鳥会

                              松田祐希江                                野鳥に出会うのは運もあります。垣田さんが書かれたように昆虫に出会うのも運があるように。でも宝くじは買わないと当たらないように、野鳥もお出かけしないと当たりません。イスカという嘴が食い違った鳥さんを見たいなあと金剛山の3月の探鳥会に思い切ってトライしました。

金剛山はご存じのようにロープウエイが廃止され、足で登らなくてはなりません。高齢化の進んだ野鳥科では参加者が少ないと観察地から外れてしまいました。日本野鳥の会大阪支部では会員限定で探鳥会を実施しています。3月16日の分は2月17日に申し込み始まりましたが、大人気で1日で20人の枠は埋まったそうです。

バスを「ロープウエイ前」で降りて集合時間まで待っているとミソサザイの特徴のある囀りがすぐそこで聞こえてきました。

野鳥の巣を撮影することはマナー違反ですが、登山道のすぐ横で人間に臆することなく巣材の苔や枝を運んでいるので撮影させてもらいました。リーダーの案内によると毎年ここで繁殖するそうです。箕面でも声を聞いたことはありますが、しっかりと姿を見るのは初めてです。

ミソサザイは体長11センチとスズメより小さな鳥ですが、鳴き声はとても大きく澄んでいて魅了されます。♂♀は外観では区別がつきませんが囀るのは雄だけのようです。

探鳥会はキャンプ場を一巡し野鳥を観察しながら歩きましたが、残念ながら目当てのイスカがみつかりません。リーダーさんも「下見の時はイヌワシやヤマドリも出たのに今日は残念だ」と言われました。鳥合わせの広場に行くとスコープを覗いている方が数人います。

他のバーダーの方がイスカを見つけてスコープで見ておられました。早速私たちも邪魔にならないように観察しました。幸い距離がありましたので驚かす心配はなかったようです。しばらく止まってくれて相手をしてくれました。残念ながら逆光でメスタイプでしたので地味な羽色です。

この貧弱な写真では、私の感激は伝わらないのが残念なところです。山に登ってやっとこさ見れたからでしょうか。評判のラーメンを並ばずに食べるより30分並んで待たされて食べる方が美味しいと感じるのに似ているかもしれません。

イスカ 冬鳥(関西では)または漂鳥で本州以北で繁殖 関西では六甲山など山地で過ごす 針葉樹の種子や芽を採食 嘴は上は真っすぐで下が左右どちらかに曲がる 松ぼっくりなど種をむしって食べやすい ヨーロッパ アジア北部アメリカなどひろく分布 (山渓ハンデイ図鑑7 日本の野鳥より)

「イスカの嘴の掛け違い」→物事が食い違って思い通りに事が進まないことの例え→ほとんど死語ですね

金剛山に登ってあと2日間は筋肉痛でした。これからの予定ですが5月には戸隠高原(野鳥科)6月には民間ツアー参加で 京都府 芦生の森(京大研究林)に行く予定です。芦生の森は初めてですので、何か情報ありましたら是非お知らせください。

おまけ 三川合流地点 野鳥科の観察会で (地味な鳥ばかりですみません)

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