湖北

                             松田祐希江    
 12月2日 3日と1泊で、12月15日は野鳥科の日帰りで琵琶湖の湖北に行ってきました。湖北は水鳥野鳥センターがあり、探鳥会も計画されています。11月にはオオワシ、コハクチョウ、ヒシクイと人気役者がそろい踏み、探鳥会は即日に満員です。
何とか、キャンセル待ちで探鳥会に滑り込みましたが、2日はあいにくの雨で中止となりました。しかしさすが山本山のオオワシのポイントには、傘を差した「出待ち」のフアンの方が5~6名はおられました。
湖北に野鳥科でも行くのに、なぜわざわざ1泊したのか? それはコハクチョウは昼間は田んぼで落穂など食べ、夕方になると安全な湖に移動するからです。昼間だけだと飛んでいる姿を見ることはできません。

 2日の日は雨が降って来たなと思うと陽が差してきたり、思わせぶりな天気でした。田んぼからも巨大な虹が立ち登り不思議な光景でした。

 大体昼間は決まった田んぼで、採餌だそうです。群れでいますが、家族で固まって過ごしているとのこと。今年は10月12日に9羽初確認。12月1日は湖北だけで209羽確認されたそうです。大体例年通りの羽数だそうです。温暖化で心配しましたが、今のところは変わりない姿が見られます。

 いつも田んぼで採餌するのではなく、琵琶湖でも採餌します。今年は琵琶湖は水が少なめだそうです。遠浅のこの場所ではひっくり返ると湖底の水草に届くそうです。
コハクチョウだけでなくオオハクチョウも数羽混ざっています。一回り大きいのと嘴の黄色い部分が違います。(自分では判別不明、図鑑とにらめっこして判別)
灰色の鳥は今年生まれた若鳥です。かたまっているのは家族で兄弟の可能性大です。

 琵琶湖に来るヒシクイは正確には 亜種オオヒシクイ です。ヒシクイと比べてやや馬面で、一回り大きなサイズです。名前の通り菱を食べますが、落穂なども食べるそうです。
琵琶湖での採餌はコハクチョウと同じように、ひっくり返って「タケノコ状」になります。琵琶湖が渇水傾向なので、居場所がとても遠いです。

 滋賀県に住む特に野鳥に興味ない友人も、オオワシの訪問は知っていました。滋賀県民あるあるのようです。今年で連続飛来26年目で、推定32歳♀です。カムチャッカ半島より渡ってくると言われます。北海道に行けば、結構電信柱などにたくさん止まっていますが、なぜか琵琶湖に1羽だけ毎年やってきます。たまに他のオオワシが来るようですが、追っ払ってしまいます。11月になると「今年も来るか?」と気になりますね!
今回はラッキーなことに飛んでいる姿を観察することが出来ました。センターから帰ろうとすると階段のところで人だかりが、みな同じ方向を食い入るように見ています。職員さんが辛抱強く飛んでいる場所をアナウンスしてくださり、なんとか見ることが出来ました。写真も撮りましたが、やはり生で見た迫力は大感動!
湖北は天然記念物のヒシクイやオオワシも魅力的ですが、他もタゲリの群れやアカゲラ、コジュケイの鳴き声も耳にしました。2月ごろになるとコハクチョウは人間に慣れて2~3mまで近寄ってくることもあるとか(!)また訪問したいところです。

では皆さんも体調に気を付けて、良いお年をお迎えください。

湖北” に対して1件のコメントがあります。

  1. midori24-2 より:

     各地への探鳥遠征の報告をご投稿戴き有り難うございます。
    楽しく拝見させていただいています。 良いお年をお迎えください。
    (2023年大晦日、@HP管理担当)

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