天高く、鷹 空を渡る秋

猛烈な残暑もやっとこさと腰を上げてくれました。相変わらずのマスクと手洗いの日々ですが、通常の感染症は罹患率が大幅に減少しているとか。衛生習慣はやはり続けた方が良いのでしょうか。

2020年9月26日(土)シニア大学校の野鳥科で高槻市の萩谷運動公園まで秋のタカの渡りを観察してきました。前々日から台風に刺激された秋雨前線でお天気が心配でしたが垂れこめた雲の合間から時々日も差しました。

タカの渡りには上昇気流が欠かせないそうです。長距離を渡るにバタバタと羽ばたいていては身が持たないということでしょうか。この日は幸運にも10数羽が上昇気流にのって旋回する「鷹柱」も見ることができました。タカの渡りの観察はこの日で3回目ですが初めてしっかりと見ることができました。

写真は高度を渡るタカの撮影には不向きなカメラで撮影しましたので皆ゴマ粒です。タカの同定は同時に撮られた方の資料を参考にしました。

ハチクマ 羽の幅が広く、頭が長いことが特徴です。
(左)ハチクマ (右)サシバ これはほとんど想像です。
サシバ 頭が鉛筆のように三角形で短い。羽の幅が狭い。天気が良ければ羽が透けて見えるそうです。
萩谷運動公園からはこの鉄塔がよく見えてタカの見え方のポイントになっていました。
ハヤブサ 翼の先がとがっています。望遠カメラで捉えた画像では頬がひげ状に黒くなってハヤブサの特徴がありました。

萩谷運動公園では「高槻ホークス萩谷調査隊」の方にお世話になりました。9月早々から11月初旬まで、朝は5時6時から夕方は3時4時まで毎日観察を続けておられます。このタカの渡りの時期は全国の地元のグループが北は青森竜飛崎、南は九州熊本各所で定点調査をされています。結果は「タカの渡り全国ネット」で公開されています。http://www.gix.or.jp/~norik/hawknet/hawknet0.html

離島では「対馬」の定点調査がありますが、アカハラダカ(鳩くらいの大きさのタカ)を中心に調査されています。ピーク時は1万~2万羽渡るので、数字を見ているだけで圧倒されます。 

皆さんありがとうございます!

セグロセキレイ(留鳥、または漂鳥) 萩谷運動場のところにはよくセキレイが遊んでいるそうです。この日に見かけたのはこの1羽だけでした。
アカネ属 ネキトンボ 「根黄蜻蛉」和名の語源は羽の付け根が橙色が理由とのことです。石の上で日向ぼっこ。

上昇気流に乗り悠々と高高度を渡っていくタカたちの群れに「渡りの謎」の魅力を感じます。渡りに関する本も読みましたが、野鳥たちが渡るのは歴史的環境的いろいろ理由が考えられますが、分からないことも多くあるそうです。分からないことが面白いですね。

タカの渡りに続いて次は冬鳥のカモたちがやってきます。家の近所の池にもちょくちょく行くのですが、まだ姿が見えません。新型コロナや地球温暖化で変動が激しいこの頃ですが、無事に渡ってほしいと願います。池のゴミ掃除をしておこうかな。

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